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【連載】第3回:【実務編】男性の育休手続きで「差し戻し」を防ぐチェックポイント

セントラル社労士法人の事務担当です。

今回は、多くの企業様からご相談いただく男性育休の『よくあるつまづきポイント』をまとめました。

前回は男性育休の制度概要についてお伝えしましたが、いざ手続きを始めようとすると「産後パパ育休と通常の育休、書類はどう分けるの?」「就業日がある場合の書き方は?」と手が止まってしまうことはありませんか?

今回は、ハローワークや年金事務所への申請で「差し戻し」になりやすい、実務上の注意点を具体的に解説します。

男性の育児休業は、取得のタイミングや期間が柔軟である反面、事務担当者の手続きは女性の場合よりも複雑になりがちです。特に「産後パパ育休(出生時育児休業)」と「通常の育児休業」は、名称は似ていても、申請書の様式や社会保険料免除の判定基準が異なります。これらの違いや制度を正確に把握することが、スムーズな受理への近道です。

ミスが発生しやすい事例

  • 給付金の申請様式や電子申請項目の誤り: 産後パパ育休なのに、通常の育児休業の様式で申請
  • 給付金の添付書類の不足:男性のみ添付が必要な育児休業申出書
  • 保険料免除の判定ミス: 月をまたいで取得した際の日数カウントを誤解し、免除対象外の月まで免除処理

これらのミスは、給付金の入金遅れや、保険料の過誤納につながり、従業員からの信頼を損ねる原因にもなります。

実務担当者が特に注意すべき「社会保険料免除の2大ルール」と「給付金申請」のポイントを整理しました。

社会保険料免除の判定

☆社会保険料免除のルール

①月末時点のルール:育休終了日の翌日が属する月の前月末日が育休期間に含まれていれば、その月の保険料は免除されます。(例:5/30〜6/5の育休なら、5月末日が含まれるため5月分が免除)

②同月内14日以上のルール:月末を含まない育休でも、同一月内で開始・終了し、その日数が14日以上あれば、その月の保険料は免除されます。

実務で間違えやすい「月またぎ」

多くの事務担当者や従業員が勘違いしてしまうケースを紹介します。

例:5月30日〜6月14日まで育休を取得した場合

  • 5月分: 5月31日(月末)に育休中なので、免除対象です。
  • 6月分: 6月1日から14日まで「14日間」休んでいますが、免除対象外です。

なぜ6月は免除にならないのか?

「14日以上」というルールは、あくまで「同じ月の中で開始し、同じ月の中で終了した場合(同月内取得)」のみに適用される特例だからです。

このケースのように月をまたいでいる場合は「①月末時点のルール」のみで判定するため、6月末日に育休中でない限り、6月分は免除されません。「6月も14日休んでいるから免除だ!」と思い込んで給与計算の際、保険料を免除してしまうと、後で大きな不足額が発生してしまいますので、十分注意してください。

 産後パパ育休と通常の育児休業給付金申請の違い

給付金申請の添付書類に注意

給付金の申請をする際に男性は、産後パパ育休でも通常の育児休業でも母子手帳の他に本人が会社へ提出している育児休業申出書が必須となります。忘れないよう添付しても申請の際に出産予定日の記載が必要となりますが、出産後に日付等を変更し、提出された書類には予定日が書かれていないことが多く、記載がないと予定日の確認連絡がございます。スムーズに給付金が支給されるよう添付書類も確認が必要です。

まとめ

男性の休業は、柔軟に取得が可能となっている反面、ルールや手続きがとても複雑となっています。また、取得する日付や日数、出産予定日と出産日によっても取得期間や社会保険料免除期間が変わってきます。勘違いしたまま手続を進めると思わぬところで、間違う可能性があります。従業員の方が安心して、休業するための制度ですので、公的機関や社会保険労務士にご相談いただきながら、お手続きをして頂ければと思います。

• 日本年金機構:育児休業等期間中の社会保険料免除

• 厚生労働省:育児休業給付金について

執筆者について

実務担当者

社会保険や雇用保険の手続等、実務に関わる情報を発信します。

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